6月23日(金)、3年生が広島修学旅行の事前学習として、広島平和記念資料館より派遣していただいた小林悠子さんに講師をつとめていただき、被爆体験伝承講話を聴かせていただきました。
小林さんは、広島市が養成した伝承者で、被爆者から被爆体験を受け継いで活動されています。
中学生の頃まで広島で暮らされており、現在は京都市にお住まいです。
小林さんのお話は、女学校1年生であった12歳のとき、妹、弟を疎開先まで送っていくために乗った路面電車の中で被爆した朴南珠(パクナムジュ)さんの被爆体験の伝承でした。映像などはありませんが、小林さんの話される内容の光景が頭に浮かび、朴さんが被爆した日の広島のこと、その後も原爆で亡くなっていく人々のこと、家族のこと、その後の苦労など、朴さんの被爆体験から学びました。
講話の終盤には、生徒からの質問、感想に、小林さんの思いを伝えていただきました。「90歳の朴さんの素敵な笑顔が続くように、伝承者として朴さんの体験を伝えていきたい」、「平和記念資料館を訪れた際には、遺品が展示されているが、それを使っていた人たちのことを資料から読んで感じてほしい」と話されました。
校長室で「なぜ、伝承者になろうと思ったのですか。使命感のようなものですか」と質問したところ、「自然に、やろうと思ったんです。当たり前のような思いからです」と話されたことが印象的でした。広島には、平和を願い平和公園を毎日のように掃除している方がたくさんおられるそうです。
9月に広島を訪問します。平和記念公園、平和記念資料館で、78年前に何があったのか、現地の空気を感じてきたいと思います。