所長挨拶


 新学習指導要領が目指す教育の方向性は、今後10年間、子どもたちの学びを支え、これから子どもたちが活躍することとなる将来について見通した姿を考えていくうえで、大変重要な役割を担っています。近年、情報化やグローバル化といった社会的変化が、人間の予測を超えて進んでいます。このような時代だからこそ、子どもたち一人一人が、予測できない変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、自ら可能性を発揮して、よりよい社会の創り手となる力を身に付けることが必要です。そのためには、これからの時代に求められている資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的に学び続けるため「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に取り組むことが大切です。

 津市GIGAスクール構想により整備されたタブレット端末等の情報機器を「主体的・対話的で深い学び」を目指した授業づくりに活用していくことが求められます。また、新型コロナウイルス感染症拡大による臨時休業等非常時においてタブレット端末等を家庭学習において有効に活用し、児童生徒の学びを止めない取組を進めていく必要があります。

さらに、タブレット端末を活用して、不登校や教育支援センターに通室している児童生徒の学習を保障する取組を進めてまいります。

 

 教育研究所におきましては、これらの取組の推進に資する研究の推進と研修機会の提供に注力するとともに、本市における教育に関する総合的な研究機関として以下のような事業を実施します。

 ○学校教育をはじめとする教育行政の推進を図るための総合的な調査・研究

 ○市内学校の学力・学習状況調査の分析

 ○市内学校の体力・運動能力、運動習慣等調査の分析

 ○教職員の資質向上を図るための研修の企画・運営

 ○教職員や市民を対象とした教育情報の提供

 ○幼児児童生徒・保護者・教職員を対象とした教育相談

 ○不登校児童生徒の自立を目指した指導・支援

 ○学校サポーターによる、本市の学校教育への総合的な支援

 

 本年度も、本市としての教育行政の諸課題と各学校・園の教育的ニーズに対し所員が一体となって取り組んでまいります。

                              津市立教育研究所長    

                              堀内 晋三